ヒトの遺伝子検査の実際
乳癌の遺伝子検査と遺伝子治療薬
乳癌の遺伝子検査と遺伝子治療薬について
乳癌の遺伝子検査にFISH(Fluorescence in situ hybridization)があります。
この検査は、簡単に言いますと乳癌でもHER2遺伝子が異常に増幅するタイプの
癌では遺伝子治療薬ハーセプチン(分子標的治療薬トラスツズマブ)の治療効果
が高いため、この遺伝子検査を行って薬が有効かどうかを検査するのもです。
HER2遺伝子はヒト17番染色体に存在し、細胞の分化や増殖、生存のコントロール
に関与しており、癌の増殖において重要な役割を果たしています。
乳癌の他にも、卵巣癌、子宮癌、膀胱癌などにもHER2遺伝子の異常増幅が報告
されています。
また、一般にHER2遺伝子の増幅を示す癌は、予後が不良と言われています。
FISHの原理は、標的とする遺伝子に蛍光色素を遺伝子(DNA)の性質を利用して
結合させ、蛍光顕微鏡で発色させて観察、測定するのもです。
表現は正確ではありませんが、正常の遺伝子と異常増幅したHER2の一部に蛍光
色素を結合させ、正常遺伝子の数と異常増幅したHER2遺伝子の数を比較して、一
定の割合を超えた場合にHER2遺伝子の異常増幅と見なし、遺伝子治療薬ハーセプ
チン(分子標的治療薬トラスツズマブ)が有効であると判断しています。