ヒトの遺伝子検査の実際
1.感染症の検査(3)
1.感染症の検査(3)

それではこれらの感染症の遺伝子検査とはどのようなことを行っているのでしょうか?
結核菌の感染症を例にとって、遺伝子検査を説明します。
まず、患者さんの喀痰を出してもらい、その喀痰の中に結核菌の遺伝子つまり
DNAが存在するかどうかをPCR法を行いて増幅して検査します。
前もって結核菌が存在すれば結核菌のDNA(遺伝子)の特定領域が増幅できる
ように設計されたプライマー(20個程度の塩基配列)を作成し、そのDNA領域を
増幅します。
しかも、そのプライマーには発色物が結合できるように設計されており、さらには
後に結核菌のDNA(遺伝子)だけを回収しやすいように、非常に小さな磁石付着
させたプローブと言う結核菌の特定領域に結合する塩基配列を反応させます。
この増幅した結核菌のDNAにプローブを結合させることをハイブリダイゼーション
と言います。
そして、増幅して回収された結核菌のDNAに紫外線を当てて発色させコンピュー
タ制御された機械で測定し、数値化します。
最終的には喀痰の中に結核菌のDNAが存在すれば一定の数値以上を示して結
核菌の存在が証明されます。
これらの遺伝子検査は非常に簡潔な操作で済み、しかもコンピュータ処理される
ので結果はその日のうちに判明します。